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最近低価格になって作る人が増えているオフセット本だが、同人誌原稿の作り方には決まりがあるので注意がいるぞ |
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印刷所への依頼の仕方等は「印刷・製本 入稿」を見てくださいね |
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で、オフセットと良く言うが、どういう意味なんだ? |
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印刷所での印刷方法の 1つですね。ゴムに転写してウンヌンって感じですか |
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まぁ製法についてはどうでもいいだろ。で、オフセットにするメリットはなんだ? |
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1つ目はコピー誌と比較して、ページ数が多くても問題ないということですね |
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ページ数が増えると金もかかるがな。描くのも大変だし、財力と体力が必要だ |
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2つ目はとても綺麗にできるということですね |
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イベントに参加して気付くが、オフセット本はやっぱり目立つよな。綺麗に印刷された表紙に自然と目が行くというか |
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コピー誌は凝った装丁の物が多くて、オフセットとは違った魅力がありますし、そういった点では負けないくらい目立つと思いますが |
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3つ目は部数が多くても大丈夫ってところだな |
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コピー誌では部数が多くなると製本するのが大変ですからね。大手サークルさんは何千部という単位で作ってますから、オフセット本じゃないと無理です |
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部数が多くなると金はかかるがな。 |
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ただ、部数が多くなるにつれて1冊当りの単価は安くなりますから、本の売値価格を安く設定できるんですよね |
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4つ目はモノクロ・カラー問わず原稿の再現率が非常に高いということだな |
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トーンを多用してたり、繊細な線で描いた絵などコピーでは潰れてしまうことが多いですから |
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ベタ塗りのムラが印刷に出ちゃうのはツライがな |
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5つ目は印刷・製本に手間が掛からないということですね |
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入稿するまでの手続きが面倒くさいが、印刷所に入稿さえすれば後はやってくれるからな |
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ただ、コピー誌はコピーから製本まで自分でやるわけですが、それが楽しかったりもするのですよね |
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それでは原稿の作り方に入るか |
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その前に、できれば依頼する印刷所を決めておいた方が良いですね |
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無理して最初に決めることもないが、印刷所によって決まりが違ったりするからな |
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選び方は「印刷・製本 入稿」を見てください |
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で、印刷所が決まったらまず問合せしてみることだな。注意点や原稿の決まりなどを聞くわけだ |
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電話がイヤって人ならメールで対応してくれる印刷所もありますよ。せっかくの本が変なふうに印刷されちゃったら悲しいですから、しっかり聞いときましょう |
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じゃぁ原稿の作り方に入るぞ |
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一般的な決まりですので、依頼する印刷所の決まりが違う場合はそちらにあわせて下さいね |
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さてまずは原稿用紙だが、市販されているものを使うことだな |
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B5 サイズ用まんが原稿用紙ですね。上質紙とケント紙が一般的です |
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表紙原稿はまた別になるから「原稿の作り方 表紙」を参照してくれ |
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市販されているものが良い理由は、枠線や目盛が入っているからなんですね |
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印刷時に必要になるのだが、手作りだとわずかにズレたりして印刷所に迷惑をかけることになるからな |
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まずは上の図を見てほしい |
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「内枠」というのは通常マンガを描くときに収めるべき枠ということになります |
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コマ割りとか、「内枠」の中に入れるわけだな |
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「断ち切り線」というのは「外枠」より内側に 5mm程の位置に書かれている線です。製本時に裁断される線のことですよ |
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ということからも判るが、この断ち切り線より外に描いた絵や文字は本になると切れてしまうということだ |
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外枠との間に 5mm の幅があるのは、裁断時に場所がずれてしまうことがあるからなのです |
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つまりそのズレのための 5mm というわけなのだな。 |
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先ほどコマ割りは通常「内枠」に入れると言いましたが、マンガのテクニックとして内枠の外まで絵を描くというのがあります |
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その場合、裁断のズレを考えて外枠一杯まで絵を描く方が良いぞ |
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断ち切り線までにしてしまうと、ズレたときに変な空白ができてしまいますから |
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フキダシのセリフや文字は断ち切り線まで書くと非常に読み難くなるから、「内枠」に入れるのが懸命だな |
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「のど」というのは製本時に内側(とじる方側)になる部分を指します |
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「のど」に文字を書くとこれまた読み難くなるから注意だな |
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見開きの絵を描く時は「のど」にも絵を描くことになります |
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「ノンブル」というのはページ番号のことだぞ |
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これがないと乱丁の原因になりますから、しっかり入れましょう |
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外枠一杯まで絵を描いていたりしてどうしても指定の場所にノンブルを入れられない場合は、判りやすい場所(余白など)に入れれば、まず問題はないだろうな |
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で、やっと最後ですが「トンボ」というのは印刷時に原稿の角度がズレないようにするための線です |
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「ノンブル」と同様、印刷時に必要なものなので消さないようにな |
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他に作画上での注意点ですが「トーン」はしっかり貼って下さいね |
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印刷所で剥がれたら、印刷所の人を困らせることになるからな |
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で、忘れてました。重要なことなのですが、ページ数というのがあります |
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A5 サイズの本なら 8P単位、B5 サイズの本なら 4P単位になるぞ |
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表紙(表1)、裏表紙(表4)、表紙の裏(表2)、裏表紙の裏(表3)で 4ページになりますが、その分は除いたページ数がそれぞれ 8の倍数、4の倍数になるということです |
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原稿本文のページ数ということだな |
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印刷所の料金表に何ページいくらという感じで載ってますので、それを参考にするのも良いですね |